データ分析についてのおススメ本

データ分析についてのおススメ本

データ分析やデータサイエンスに関する書籍も多数存在します。
インターネットの世界でも十分情報を得ることができますが、誰でも記事にできるのがインターネット記事のデメリットです。
本当に正しい情報かどうかを判断する必要があります。その点、書籍は著者やその実績がはっきりしていますので、一定の信用があります。
今回はデータ分析に関するおすすめの本をAmazonの売れ筋ランキングから10冊をご紹介します。
また、このランキングは2022年6月19日現在の最新ランキングに基づく情報です。

個体群生態学と行列モデル〜統計学がつなぐ野外調査と数理の世界〜(統計スポットライト・シリーズ第5巻)


・著者:島谷健一郎・高田壮則

ある同種の動物もしくは植物の集団の生息数の推移を「個体群行列モデル」で予測する方法を解説しています。
このモデルにより、野外調査で得られる個体数データから希少動物の生存の可否などが予測可能になります。
このモデルで使う数学は線形代数の基礎に限られ、その都度丁寧に説明しているため、数学が苦手な読者でも挫折しにくいです。
また、現実的な個体数推移を保証するために仮定する、生態学を基に敷理した統計推論についても適宜解説しています。
また、統計ソフトRによる計算結果も一部掲載している書籍です。

本質を捉えたデータ分析のための分析モデル入門
〜統計モデル、深層学習、強化学習等 用途・特徴から原理まで一気通貫! 〜


・著者:杉山聡

こちらは2022年7月28日が発売日となっている一冊です。
発売前から最新ランキングに名前を連ねるほど、注目されている書籍となります。

Rを使った〈全自動〉ベイズファクタ分析:js-STAR_XR+でかんたんベイズ仮説検定


・著者:田中敏・中野博幸

「できる」から「わかる」へと読者の理解を体験的に導く〈全自動〉シリーズ第2弾書籍です。
フリーソフトjs-STAR_XRが拡張され、帰無仮説検定の代替案として近年関心が高まるベイズ仮説検定に対応しています。
巻末には半期や全7回の授業用シラバスを収載し、データ分析からレポートの書き方まで丁寧にガイドしている書籍です。
Amazon商品ページには、具体的な演習内容も載っていますので、ぜひ参考にしてみてください。

確率論


・著者:岩田耕一郎

「測度論に真正面から取り組み、確率論を最大限理解する」 ことをテーマにした書籍です。測度論に基づいた確率論を、深く理解するための本です。
・ルベーグ積分を用いて分布や期待値の計算ができる。
・フビニの定理やディンキン族定理を証明の中で正しく使える。
これらができるようになって初めて、測度論に基づく確率論を深く理解できたと言えます。そのためには、具体的な計算に取り組み、定理の証明の1行1行を理解していく必要があります。
他書では割愛されがちな測度論の議論の細部に切り込みながら、確率論の基礎である「確率空間」「分布と期待値」「フビニの定理」「独立性」「特性関数」「独立性と極限の関係」「ブラウン運動の構成」を解説しています。
また、確率微分方程式など、確率論の先にある理論を学習するための基礎固めとして、確かな地力を養うことができる一冊です。

紙と鉛筆で身につける データサイエンティストの仮説思考


・著者:孝忠大輔・川地章夫・河野俊輔

「紙とえんぴつで学ぶ」というコンセプトのもと、PythonやRなどのプログラミング言語を使わずにデータサイエンティストの思考過程を体験できる書籍です。
データサイエンティストがどのような思考回路でデータと向き合っているのか、
40問のクイズを解きながら体験してみてください。このクイズは複雑な計算やExcelなども不要で、紙と鉛筆さえあれば解くことができますので、ぜひチャレンジしてみてください。
データを分類する方法やデータから法則を見つけ出す方法、予測する方法を理解し、データを基に論理的な意思決定ができるようになるため、デジタル時代を生き抜くためにデータを読み解くスキルを身につけたい人におすすめの一冊です。

社会科学のための統計学入門 実例からていねいに学ぶ


・著者:毛塚和宏

データ集め(社会調査),データの整理,分析…社会調査に携わるすべての人が知っておくべき統計学の基礎を懇切丁寧に解説します。
また、親しみやすい題材に触れながら、調査研究に必要となる知識・手法を身につけましょう。
一見難しい数式も、その意味を言葉で説明しているので数式アレルギーを克服できます。

予測にいかす統計モデリングの基本 改訂第2版 ベイズ統計入門から応用まで


・著者:樋口知之

それぞれが持つデータから「予測したい」課題に自ら取り組むための基本をまとめています。
「モデリングが使えるということはわかった、これからは使いたい!」という人は必読です。統計のプロ中のプロが伝授する「匠の技」「匠の知恵」コラムも多数収録しています。
「予測」のための統計的なモデリングの方法を、基礎から具体的実践例に亘るまで明快に解説している特色ある著作です。
分かりやすい記述でベイスの定理などの基礎から、粒子フィルタやデータ同化などの先端的な内容までをカバーしています。
また、便利なブラックボックス型のAI予測から、自分が抱える具体的な課題に対して自らのアイデアを投入して、説明可能な予測をしてみよう、と思い立った人には必読の書籍です。

図解まるわかり データサイエンスのしくみ


・著者:増井敏克

現在、データを活用して、自社のビジネスやサービスに生かそうという動きが活発化しています。しかし、データの分析には幅広い知識が求められます。
データやグラフの種類、統計学の基本などを基礎から周辺知識に至るまでの、データサイエンスを学ぶ際に知っておきたいことを一通り解説しています。
見開きで1つのテーマを取り上げているので、最初から順に読んで体系的な知識を得るのはもちろん、気になるテーマやキーワードに注目しながら読むなど、状況に合わせて活用してほしい一冊です。
データサイエンスの基本を知りたい人や業務でデータ分析に関わる人、AIの基礎や今後の課題など周辺知識まで知りたい人などにおすすめです。

科学的論理思考のレッスン


・著者:高木敏行・荒川哲

私たちが何か結論を出すために推論する場面では論理的思考をベースに予測されています。
演繹推論、帰納推論、アブダクション推論、データ科学推論の4種の科学的論理思考の推論法を学べる一冊です。
また、この推論法のベースとなっている集合論や論理学の基礎的な部分も解説しています。

RとStanではじめる 心理学のための時系列分析入門


・著者:小森政嗣

「心理学の研究テーマで時系列データの分析をしてみたい」と考えている方に向けた入門書です。
人間の行動や認知を時系列的に捉えたデータを収集・分析してみたいものの、どんな分析方法があるのか見当がつかなかったり、時系列データ分析にはどのような注意点があるのかがわからなかったりする方々への、最初のガイドになるよう心がけた書籍です。
時系列データを分析するための方法論は、どこから手を付けていいのかわかりにくいものです。がんばってコツコツとデータを集めてみたものの、時系列のリッチな情報をうまく活用できず、そのままお蔵入りになってしまうこともしばしばあります。
せっかく測定した貴重な時系列データをお蔵入りにしてしまわないよう、移動軌跡や体の動き、SNSの書き込みのように、できるだけ人間の具体的な行動のデータを取り上げている一冊です。

まとめ

本ランキングからも分かる通り、データ分析には実際の分析スキルだけでなく、数学的知識や論理的思考力など、様々な周辺知識が必要となります。
ぜひ、スキルアップのためにも書物から知識を得て活用してみてはいかがでしょうか。

                       
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